西行寺智(堤真一)は、アメリカの企業や政府関連の危機管理に携わり、数々のトラブルを解決してきた伝説的な危機管理専門家。日本最大の商社・サンライズ物産社長の坂手光輝(吉田鋼太郎)にその手腕を見込まれた西行寺は、同社の危機対策室長に迎え入れられ、久しぶりに帰国する。 そのころサンライズ物産では、電機メーカー・生島電機とともに新素材を使った次世代型バッテリー『LIFE』を共同開発し、世界中の注目を集めていた。その開発責任者は、東大卒の帰国子女で電機部主任の神狩かおり(戸田恵梨香)だ。サンライズ物産と生島電機は、新会社ライフパワー社を設立し、社長には生島電機専務の生島徹(風間トオル)が就任、かおりも商品開発担当役員に抜擢される。
サンライズ物産が所有するクルーザーが座礁事故を起こした。西行寺智(堤真一)は、神狩かおり(戸田恵梨香)、結城実(森田剛)とともに現場に向かい、極秘裏に事故処理をする。クルーザーに乗っていたのは、次期総裁候補の民自党代議士・薮谷虎之助(名高達男)と若い女性(エミ・レナータ)だった。薮谷らが収容された病院に現れたサンライズ物産社長・ 坂手光輝(吉田鋼太郎)は、薮谷と女性の密会そのものをなかったことにするよう、西行寺に指示した。 同じころ、広報部の橘由香(山口紗弥加)は、公私ともに親しいトップアイドルの北条ちなみ(新川優愛)から、友人が血を吐いて倒れているとの連絡を受ける。由香が向かったのは、ちなみの知り合いだという映画スタッフ・高原(若林誠)のマンションだった。無名だったちなみをCMに抜擢して以来、姉妹のように親しく付き合っていた由香は、ちなみの痕跡を消して彼女を帰すと、高原を病院に連れていく。幸い高原は命に別状なかった。 ところがその翌日、ちなみの前にライターを名乗る男・大友(岡部たかし)が現れ、高原の件を切り出す。知らせを受けた由香は大友に会った。すると大友は、高原には危険ドラッグの常習者という噂もあると言い出し、2000万円を要求する。 西行寺たちは、薮谷と密会していた女性の素性を追っていた。が、薮谷は、女性と一緒だったことすら認めない。そんな中、問題の女性が病室から姿を消し…。
サンライズ物産のグループ企業である波丘樹脂の工業薬品倉庫で火災が発生した。西行寺(堤真一)は、サンライズ物産社長・坂手(吉田鋼太郎)の指示で、かおり(戸田恵梨香)、結城(森田剛)とともに現地に向かった。西行寺らを出迎えた波丘樹脂社長の塚原(浅野和之)は、特殊な薬品を扱っているため専門知識が必要であることを理由に、対応は自分たちに任せてほしいと告げる。マスコミ対応も、塚原自身が行うという。実は塚原は、過去に会社の危機を何度も救い、危機対策のプロという異名を持つ人物だった。 消防署による現場検証の結果、出火の原因は出入り業者によるタバコの火の不始末であることが判明した。倉庫近くの河川へ薬品が流出した可能性もあるため、塚原は、倉庫内の薬品に関するデータはすべて公表し、川の水が流れ込む湾内の漁業停止および遊泳禁止を依頼するとともに、水質検査の実施も行うと発表する。 そんななか、西行寺らは、遊泳禁止のはずの波丘湾で泳いでいた子どものひとりが浜辺で倒れているのを発見し、病院に運ぶ。倒れていたのは、波丘樹脂工場で働く有田俊介(坂田聡)と水産加工場で働く水江(西尾まり)夫妻の息子・剛(藤本哉汰)。海岸には、子どもたちが貝や魚をたき火で焼いて食べた後も残っていた。医師による診察の結果、剛は軽い食中毒とのことだった。西行寺は、念のため市の保健所に剛たちが食べた貝の検査を依頼するが…。