今回、依頼人である石川吾朗(野間口徹)の妻、石川エリ(酒井美紀)を演じることになったマキ(谷村美月)は、世話になっている夫婦の結婚30周年をホテルで祝う。その帰り、吾朗は本当のエリとバッタリ会って狼狽える。エリは勤めている会社「ニチシバ」の上司、菅原部長(近江谷太朗)と一緒だった。これから接待があるらしく、菅原は吾朗にあいさつした後、エリの腰に軽く手を添えてエレベーターに乗り込んでいく。吾朗は親密そうな2人を見つめてマキに別の仕事を依頼する。
エリの浮気をずっと疑っていた吾朗。先ほどの2人を見て、浮気を確信したとマキに打ち明ける。派遣社員として「ニチシバ」で働いているエリ。「ニチシバ」は吾朗の工場の大口の取引先のため、浮気と下手に騒げば取引を切られかねない。事を荒立てず、穏便に済ませたい吾朗は、菅原を誘惑して夢中にさせ、エリとの関係を自然消滅させて欲しいとマキに頼む。
後日、マキは「ニチシバ」で派遣社員として働き始める。菅原は優しくて仕事ができると、女性社員たちの憧れの的だった。マキは菅原にあいさつに行き、誘惑しようと試みるが、菅原は全く動じなかった。
夜、マキは残業中の吾朗を訪ね、なかなかうまくいかないと経過を報告する。吾朗は他界した父親から金属部品工場を継いで以来、エリには苦労をかけっぱなしだったとマキに打ち明ける。エリは工場を守る事を一番に考え、派遣社員になったのも経営が苦しい工場を助けるためだった。後日、血相を変えた吾朗が「ニチシバ」に駆け込んでくる。菅原が納品を1週間早くして欲しいと厳しい要求を吾朗に出