都内の訪問管理栄養士・中村育子は、認知症・糖尿病・腎臓病など1000人もの患者の食生活を劇的に改善させてきた。2014年夏、中村に困難な依頼が舞い込んだ。脳出血の後遺症で飲み込む力が低下した70代の女性が、夫が作る大根の煮物をもう一度食べたいと言うのだ。だが、リハビリを始めた直後、思わぬ難題が…。食と命の営みを見つめた記録。