食糧支援、届けるのは“未来”  国連WFPアジア地域局長・忍足謙朗(おしだり・けんろう)

昨年11月、フィリピンを襲った巨大台風・ハイエン。 死者6,000人、避難民は400万人を超える未曽有の大災害となった。この緊急事態にいち早く駆けつけ、食糧難にあえぐ大勢の人々を救う活動を指揮したのは一人の日本人だった。 忍足謙朗(おしだりけんろう)、58歳。災害や紛争などの緊急事態の現場に食糧を届ける、国連機関・WFP(世界食糧計画)のアジア地域局長だ。 忍足はこれまで25年に渡って、世界各地の修羅場を渡り歩いてきた。 カンボジア、ボスニア、コソボ。そして世界最悪の人道危機と評されたスーダン・ダルフール紛争のときには、この組織史上最大規模の3,000人のスタッフを指揮し、任務を遂行した。 こうした想像を絶する過酷な現場では、一般的な価値観は通用しない。 忍足は、みずからの行動哲学をこう語る。“正しいこと”をやりとげるには、ルールを破ってでもやる意気込みがなくてはいけない、と。 今、地球上には8億以上の飢餓に苦しむ人々がいる。 「やらなければならないことは、やる」と語る、強固な信念をもつ男の、知られざる生きざまに迫る。

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  • Originally Aired September 8, 2014
  • Runtime 47 minutes
  • Network NHK
  • Created May 2, 2023 by
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  • Modified May 2, 2023 by
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