独り、山の王者に挑む 猟師・久保俊治

久保俊治(69)は、北海道標津町で暮らす猟師。 猟師生活40年を超えた今も集団で猟をするのではなく、一人での猟にこだわっている。 小樽市で生まれ、父と父の仲間から猟の手ほどきを受けて育った。20歳のとき成人祝いでライフルをもらって以来、一人前のヒグマ猟師になりたくて徹底的に山へ通った。射撃だけでなく動物の生態も学ぼうとアメリカのハンティングガイドの学校にも留学。帰国してからは知床を拠点に、命を掛けてヒグマを追っている。 10月、久保が狙うのは鹿。気配、鳴き声、においを頼りに獲物の居場所を探る。「山に入る自分が、自然の中で異質ではいけない」と、えさを探す鹿と同じ速さで歩き、自らを自然に溶け込ませる。異常を感じた獲物はすぐに逃げてしまうのだ。山にこもり、一歩間違えれば命のない現場で、気配の消し方を身に付けた久保。「生き物を獲るっていうことはそんなに単純なものじゃない」という。

日本語
  • Originally Aired April 17, 2017
  • Runtime 45 minutes
  • Network NHK
  • Created May 24, 2022 by
    edwerds
  • Modified December 29, 2023 by
    atsumori