愛媛の離島で“海のダイヤ”クロマグロを養殖する福島和彦(55)。4年以上かけて育てるそのマグロは時に天然物さえも超えると言われ、養殖の常識を覆す大きさときめ細かな脂が乗った美味は、豊洲市場や三つ星すし店で絶賛される。福島は去年、脳出血で倒れ、左半身には今もまひが残る。それでも「世界一のマグロを作る」という夢を追い、復帰は不可能と言われる中、再び海に戻ってきた。マグロに人生を懸ける男の執念の物語。