小さき命に、無限大の力を注ぐ 獣医師・蓮岡元一

日本の全世帯の3割がペットを飼っているという今、ペット医療も急速な発展を遂げている。そんな中、町のかかりつけ医として、飼い主から絶大な信頼を集めている蓮岡。営むのは、お世辞にも大きいとは言えない動物病院だが、他の病院で治療が難しいと言われたペットと飼い主が毎日何十組もやってくる。 そんな蓮岡の強みは、丁寧な診察と鋭い診察眼にある。とにかくじっくりと触診し、呼吸の速さや体温、そして内臓の腫れまでをも感じ取っていく。そして少しでも異変を感じれば、入念に検査し正確な診断を下す。たっぷりと時間をかけた診察があってこそ、的確な治療法を導き出せるという。 「呼吸のしかたとか、歩き方とか。見る、体中触る。どうなんやどうなんやって。じゃあなんとなく、私は僕はここが具合悪いねんって何となくわかるような気がするねんね。 動物を察してあげるっていう。治療を優先した診察じゃなくてまず動物をみて治療法を構築していく方が、時間かかってもそっちの方が、自分には合ってますね。」 過剰な治療は動物にとっても飼い主にとっても大きな負担となる。治療を押しつけるのではなく、時間をかけた診察で症状を見極め、治療は必要最小限にとどめることが獣医師の責任だと、蓮岡は考える。

日本語
  • Originally Aired July 27, 2015
  • Runtime 60 minutes
  • Network Japan NHK
  • Created December 28, 2023 by
    atsumori
  • Modified December 28, 2023 by
    atsumori