対ブルーマーズ第3戦。3点差を追うリカオンズは、盗聴器の隠し場所を見つけたことを逆手にとって反撃を始めた。先頭打者がフォアボールで出塁した後、相手の裏をかく攻撃で走者1、2塁。ここでヒットが出て1点追加し、2点差となった。 ブルーマーズを実質的に動かすコーチの城丘は、インチキだらけのマーズスタジアムをプロデュースしたこともあり、リカオンズの反撃に焦りを隠せなかった。なぜか三原のサインに、リカオンズの選手たちが全く従わない。だが、リカオンズの選手の「スライドサイン」という言葉を盗聴した城丘は、三原のサインが東亜の指示でスライドされていると推理。サインを解読されたリカオンズは、その後、後続を断たれてしまった。 2点差で迎えた九回表。ブルーマーズは、守護神のウィリアムスをストッパーとして登板させた。ここで打席に立ったのは、リカオンズの代打の切り札・児島。ウィリアムスが、細工ボールを使ったインチキ“ナックル”を3球投げて、カウントは1-2となった。ウィリアムスの“ナックル”とシンカーのスピードと軌道は全く同じ。そのため、これまでバッターは、キリキリ舞いさせられ、アウトになる可能性が高かったのだ。 だが、東亜の秘策を聞いていた児島は、なんとシンカーを待っていたかのように強振。打球は、点差を1点に縮める場外ホームランとなった。 東亜が児島にしたアドバイスというのは、キャッチャーの沢村からのウィリアムスへの返球。インチキボールを隠し持つ沢村は、それをウィリアムスに渡す際、細工ボールと分からないよう慎重に握りを正し、“ナック
Name | Type | Role | |
---|---|---|---|
Hideo Takayashiki | Writer | ||
Yuzo Sato | Director |