ブルーマーズとの敵陣での初戦。同点で迎えた九回表、三原は、ブルーマーズ側がいきなりリリーフエースのウイリアムスを出してきたと知り、驚きを隠せなかった。マウンドに上ったウイリアムスの投球練習を見たリカオンズの選手たちは、“魔球”ナックルの威力にア然。 この球を打つのが難しいと見た三原は、ナックルになる緩いボールを全て見送るよう指示した。だが、ウイリアムスが、ナックルと同じ球速のシンカーを交えて投球を組み立てたため、2人の打者が連続三振。頼みの綱の児島も、三振に討ち取られ、九回のリカオンズの攻撃はあえなく終了してしまった。 九回裏、ブルーマーズは、先頭打者がエンタイトルツーベースで出塁したため、いきなりサヨナラのチャンスを迎えた。出口は、マウンド上の投手に近づいて励ますが、フォアボールの後でタイムリーを打たれ、リカオンズは、劇的なサヨナラ負けを喫してしまった。 試合後、リカオンズの選手たちが暗いムードに包まれる中、東亜が、ウイリアムスのナックルがインチキだと言い出し、同じようなボールを投げて見せた。本来のナックルは回転しないのだが、ウイリアムスの球は、5、6回転もしていると言う東亜。そして、ウイリアムスが、驚異的な動体視力を持つマリナーズ高見だけにナックルを投げなかったことが、インチキの何よりの証拠だと言い切った。 自ら投げた“ナックル”のボールに釘を打ち込んでいたことを明かした東亜は、仲間の選手たちに、ブルーマーズ側のトリックを暴き、逆に騙し返してやろうとハッパを掛けた。
Name | Type | Role | |
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Hideo Takayashiki | Writer | ||
Yuzo Sato | Director |