弐條の城では奴良組と京妖怪との壮絶な戦いが続いていた。茨木童子には首無と毛倡妓(けじょうろう)が、狂骨とがしゃどくろには青田坊と邪魅(じゃみ)が対峙し、これを退けることに成功する。しかし晴明の誕生にはそう多くの時間を必要とはしなかった。 一方リクオは、転生により九尾となりさらに力を増した羽衣狐に苦戦を強いられていた。動きを封じられ、とどめを刺されんとするところをゆらに救われ、羽衣狐の刃がゆらに向けられると魔魅流(まみる)がこれを守った。果たして羽衣狐にリクオは太刀打ちできるのか? リクオは依代の記憶に迫るべく羽衣狐に語りかける。それはリクオにとってもおぼろげに残っている過去の記憶に決着をつけるためのもの…。 やがて晴明の誕生により取り戻される依代の記憶。鯉伴(りはん)の最期の姿に動揺する羽衣狐をゆらの破軍、そしてリクオの弥々切丸が貫いていく。