見目麗しき公爵令嬢のスカーレットは、婚約者である第二王子カイルから理不尽な婚約破棄を言い渡されてしまう。新たな婚約者も登場し、散々な濡れ衣を着せられ“悪役令嬢”と罵られるスカーレット。しかし彼女は、ただ断罪されるだけの悪役令嬢ではなかった。「私の最後のお願いです。このクソアマをブッ飛ばしてもよろしいですか?」――彼女は“拳”を握り、目の前の腹立たしい悪徳貴族たちに立ち向かう。
悪徳貴族たちを拳ひとつで制裁したスカーレット。事件後、彼女は第一王子のジュリアスから事の顛末を聞く。今回の騒動により、第二王子派の貴族たちが一斉に取り締まられ、黒幕が宰相のゴドウィンであることが明らかになったそうだ。そして時を同じくして、スカーレットの元にメイドに扮した暗殺者が迫る。「ムカついた方を殴る。これは淑女の嗜みですわ」――暗殺を指示した黒幕を殴るため、スカーレットは王都へ向かう。