高度経済成長期の首都・東京。退屈な日々を過ごしていた中学生・ルパンは、不良を相手に銃を抜く同級生・次元を気にかける。 その表情は、自分と同じく退屈な世界に飢える「狼」に見えた……。 ナイトクラブで遊ぶルパンは次元と再会するが、彼はルパンを「ボンボン」と決めつけ相手にしない。だが二人は偶然にも、クラブのシンガー・洋子を取り巻く“事件”に遭遇。手を組んで、彼女を危機から救い出すことに。
ある日の昼休み。次元と遊びたいルパンは、購買の焼きそばパンを賭けて彼に勝負を挑む。 しかし誘いに乗る気のない次元は「ガキくせえ遊びに付き合ってられるかよ」とルパンを一蹴する。 ――そんな中、次元に舞い込んだ仕事の依頼。父親の代理として、列車で運ばれる秘宝の警護をしなければならないらしい。真面目に仕事をこなそうとする次元だが、ルパンに仕事の内容を知られていて……?
ルパンの前に、突如現れた黒服たち。彼らは、ルパンがジジイと呼ぶ「ルパン一世」――アルセーヌ・ルパンの使いだった。黒服に連れられて一世の屋敷へとやってきたルパンは、老い先の短い彼が提案するゲームに参加させられることに。それは、勝った者に一世の遺産が全て与えられるという「遺産争奪ゲーム」……そこには、一世に盗術を叩きこまれたある少年も参加していた。
一世の屋敷に行ってから数日。遊びに出かけるルパンを、しのぶが厳しく監視するようになった。 おちおち出かけられないルパンは一つ妙案を思いつく。 「学校にアジトを作っちまえばいいんだ!」――次元を誘い、敷地内に二人の秘密基地を作り始めるルパン。 だが、天才的なルパンの思いつきはハチャメチャすぎてとどまるところを知らず、アジト作りは難航を極め……?
クリスマスが近付く街。洋子へのプレゼントを買ったルパンは、彼女がナイトクラブを辞めたことを知る。 気になってアパートを訪れたルパンを出迎えたのは、ただならぬ気配を纏った「刺青の男」だった。 一方、沖縄の米軍基地から盗まれた「とある兵器」――盗んだのはルパンの父・ルパン二世。 そのビジネスは、東京を揺るがす大きな陰謀へと繋がっていた……。
原子砲発射まで、残りわずか。革命家ガウチョのもとに届けられたのは、「ルパン三世」としての初めての予告状だった。少年ルパンは、如何にして三世を名乗ったか? 父・二世との因縁は? 洋子を盗み出すことは出来るのか?進むべき道を決めたルパンは、相棒・次元と共にガウチョに立ち向かう。はじまりの砲声が東京の夜空に響き、少年はいま、大泥棒への一歩を踏み出す。