東京・青山のキラー通りから少し奥まった場所にたたずむ3階建てのビル。目立った看板はないがそこに予約の取れない美容室がある。サロンの名はTWIGGY. 40人以上のスタッフを率いるのはオーナースタイリストの松浦美穂。 女優のりょうや黒木華、アーティストの木村カエラ、モデルのヨンアなど、同性も憧れるファッションリーダーたちから絶大なる支持を得ている。予約3ヶ月待ちは当たり前、そこまで待ってでも松浦に切ってもらいたいと思うのには理由がある。 松浦はお客一人ひとりと会話して、その職業、ファッションの好み、生活スタイルなど 事細かく情報を集め、そこからその人に合うヘアスタイルを導き出し、提案する。 「美容室に行ったその日だけヘアスタイルがキマる」と言うのはよくあることだが、松浦が切った髪は形状記憶したかのように、簡単なブローだけで切ったその日のヘアスタイルを再現することができる。卓越した技術のなせる技だ。 また、松浦との会話を楽しみにしているお客も多く、子育ての相談から、仕事の悩みまで受け止めてもらい、心と体を癒し、まるで楽しい小旅行を終えたかのように笑顔で帰っていく。 「死ぬときは夫婦一緒に死にたい」と明言する松浦の夫は「美穂はエースピッチャー、私は家庭を守るキャッチャー」と言い、専業主夫として妻を支えている。 美容業界のトップランナー松浦、だが「このままでは美容業界はダメになる」と警鐘を鳴らす。彼女が描く未来の美容業界とは...。