中森かえで(中山美穂)、30歳。結婚を間近に控えて幸せの絶頂にいた。独身最後の旅行にと、勤めていた銀行の仲の良い同僚、愛原町子(西田尚美)、秋葉原りる(酒井若菜)と訪れたのは上海。現地についたかえでは、飲むわ食うわのグルメ三昧。その食いっぷりは町子やりるもあきれるほど。しかし、薬指に婚約指輪をはめ、幸せの絶頂にいるかえでの勢いをとめるものは、何一つない。そんな彼女の身に、この後とんでもないことが起ころうとは・・・。 ことの始まりは旅行の最終日、時間ギリギリで飛行機に乗った3人だが、かえでは大切な婚約指輪を忘れたことに気づく。慌てて取りに戻ったかえでを残して飛行機は出発。無事に指輪は発見したものの、仲間と離れてひとり次の便で成田に向うことに。しかも成田に着陸予定の飛行機は、天候不良のため仙台に着陸するという。新幹線でようやく東京にたどり着くが、すんなりとタクシーに乗ることさえできない。電車に乗ろうにも終電は出た後。へとへとになったかえでが自宅マンションにたどり着いたのは、もうすでに明け方だった。 カギを開けようとしたかえでの前に現れたのは、旅支度をした隣家の家族。家族が夜逃げ中だと気づいたかえでは、思わず救いの手を差し伸べたために、家族の一員と間違えられて、逃がし屋の車に乗せられてしまう。 気を失っていたかえでが意識を取り戻したところは、見渡す限りの大草原。実は北海道の大自然の真っ只中、にひとり放り出されていたのだ。荷物はあったが、度重なるアクシデントで、携帯も財布も失ってしまう。食べてない、お金もない、連絡も