このごろおねの機嫌が悪い。ひたすら夫・秀吉のため尽くしてきた身が、急にはかないものに思えるのだ。秀吉はおねを慰めようと義昭の発案で花見を計画する。おねはおまつや淀の見舞いを受け心を和ませるが、寝所を訪れる夫の顔はいとわしい。文禄4(1595)年春、大坂城大広間に関白秀次をはじめ家康、利家、淀やおまつらが集められ、おねもしぶしぶ姿を見せる。