幽霊空間―超重力の作用で宇宙空間に生じる空間の歪み―の境界線付近に、細菌兵器を載せたバイロイト号が浮かんでいた。そして、その船が幽霊空間に落ちないように守っているのはビスマークの武装船だった。細菌兵器を永遠に葬るためには、船ごと幽霊空間に落とすしかない。ジェシーは、パオロンをワープさせ、ビスマーク武装船団に攻撃を開始した……。
地球連邦軍は生体宇宙船パオロンをモデルに、総力をあげて巨大戦闘艦ローエンドルフを完成させた。その発進式に招待され、ジェシーとティアナはローエンドルフの船内にいた。そこへ襲いかかるビスマーク一族。ローエンドルフはハイジャックされてしまう。ビスマークの首領ルーは、歳老いた肉体を捨て、ローエンドルフのコンピュータとの合体を企んでいるのだ。
地球連邦軍が総力をあげて完成させた最新鋭巨大艦ローエンドルフがビスマークに乗っ取られた。間一髪でパオロンに助け出されたジェシーは、未だ艦内に取り残されているティアナを救出し、ローエンドルフを破壊するために、ローエンドルフのメインコンピュータ室へ潜入する。だが、ビスマーク一族の首領ルー・ビスマークは、すでにコンピュータと合体していた。
ジェシーの活躍で推進機能を失ったローエンドルフは、地球連邦軍のドックに無残な姿で放置されていたが、何者かに盗まれてしまった。それに前後してあちこちで膨大な量の建築資材が盗まれるという事件が続発した。ジェシーは、動かないローエンドルフを使って、ビスマーク一族が巨大な軍事基地を建設しようとしていることに気がついた……。
買い物にでかけたジェシー。その帰りにスクーターが故障して困っていたところ、ホバー・カーがジェシーのスクーターを跳ね飛ばして走り去った。そのホバー・カーから女性の悲鳴を聞きつけたジェシーはホバー・カーを追う。だが、それはビスマーク一族の罠だった。テレーヌが現れ、ジェシーをルー・ビスマークのところへ連れていくというが……。
2年前―ジェシーがパオロンに助けられて3年後―のこと。パオロンを離れ、1人惑星に降り立ったジェシーは、ビスマークの陰謀に巻き込まれた。地球連邦軍の反乱分子と間違えられ、逮捕されたのだ。彼を助け出したのはエリンという少女だが、彼女は反乱分子の中心人物メイヤー軍曹の妹だった。
フォーク神父は、ビスマークの狡猾な罠にかかり、ジェラに捕らえられた。ローエンドルフのコンピュータと融合したルー・ビスマークは、彼の脳波や神経の信号パターンから細胞の特性までも調べ上げ、彼にそっくりな偽者を造り出した。ただ一つ違う点は、パオロンを破壊するために、偽フォークの体自体が強力な中性子爆弾になっていることだった……。
フォーク神父はビスマークに捕らえられ、パオロンも傷ついてリタイアした。ジェシーとティアナは、FPSS隊員とともにビスマーク前線基地に突入し、発進直前の戦闘艦アイレースを発見した。彼は、それがビスマーク基地に行くのもだと考え、潜入する。一方ビスマークの首領ルーは、ビスマーク艦隊に地球連邦軍基地への総攻撃を命じていた……。
ついにビスマークの本拠地をつきとめた地球連邦軍は、惑星ガネットに総攻撃を開始した。だが、ガネットはメビウスの谷にある惑星だ。ビスマークはライジニウムの力を解放して、超重力場を作り出した。超重力の場に次々と押し潰されていく地球連邦艦隊。復活したパオロンに助けられたジェシーは、ティアナを助けるために、谷を脱出して、ルーに戦いを挑む!