突然、我が身に降りかかった病に苦悩する萌奈美(今井美樹)。唯一、頼れる人は祐(草彅剛)だけと感じ始めていたのだが、「私はもう大丈夫ですから」と、その想いを振り切り、祐に別れを告げた。そして、残りの人生を自分自身の手で選び取ることを決心するのだった。
そんなある日、友人の理恵(白羽ゆり)から、イベント会場に飾る啓翁桜を購入するため、一緒に山形へ行ってほしいと頼まれる。気乗りしない萌奈美は山形行きを断るが、「仕事の付き合いもあるのだから…」と、航一(高嶋政伸)から行くように頼まれ、やむなく承知をする。そして山形行きの当日、新幹線に乗り込んだものの、理恵は急用が入ったと出発間際に降りてしまい、萌奈美は一人で山形へ行くことに。困惑しながらも、微かな胸の高鳴りを感じる萌奈美…。
一方、萌奈美を心配するあまり仕事を辞めて上京を決心した祐は、萌奈美のためにガラス細工の鳥を作っていた。兄が傷つく姿を見たくない肇(佐藤健)が反対しても、親友の中里(山崎樹範)が引き止めても、祐の決心は固く強かった。
その後日、東京へのおみやげに啓翁桜を持って行こうと考えた祐は、啓翁桜を生産している千尋(遊井亮子)の元へと出かけた。その帰り、偶然にも萌奈美の姿を見つける祐。「萌奈美さん……!」と祐の声にハッとする萌奈美だが、なんとそこには東京にいるはずの航一の姿もあった……。