浅倉夏美(比嘉愛未)は横浜のケーキ店でパティシエ修業中の23歳。父・啓吾(大杉漣)は厳しいが腕のいいケーキ職人、やさしい母・房子(森昌子)と中学生の弟・智也(神木隆之介)の4人暮らしである。夏美は恋人の加賀美柾樹(内田朝陽)の祖母・カツノ(草笛光子)の喜寿の祝いに岩手へ行くことになった。結婚前のあいさつ程度の軽い気持ちで出かけた夏美だが、柾樹の実家の老舗(しにせ)旅館の威容に圧倒されてしまう。