塗箸(ぬりばし)工房で秀臣は箸への愛情、そして若き日のことを話し始めます。自分が正典にとてもかなわないと思ったこと、代わりに製作所を大きくすることで若狭(わかさ)塗箸を守ろうと決意したこと。正典に何度も合併を呼びかけたのも、塗箸を守ろうとしてのことだと言うのです。しかし、すべてを話し終えた後も、小梅は秀臣を許そうとしません。そして、喜代美だけがその理由に気づくのでした。