喜代美は年季が明けたら、小草若のマンションで一緒に暮らすことになりました。大みそか、喜代美はゴミ捨て場で自分が繕った草々の座布団が捨てられているのを見つけます。二人の気持ちがすれ違ったまま迎えたその夜、徒然亭(つれづれてい)一門や落語通の磯七らが集まった「寝床」での忘年会の席で、喜代美は突然「落語家になんか、ならなければよかった」と言い出します。