40歳独身、アメリカ帰りの元キャリア・大澤絵里子(天海祐希)は、警視庁捜査一課に新設された「特別犯罪対策室」の室長に抜擢される。絵里子は将来を嘱望されたキャリアだったが、ある不祥事を起こして降格させられ、研修のためという名目でアメリカへ留学、5年ほどFBIなどで学び、帰国したばかりだった。 「特別犯罪対策室」の設置を主導したのは、絵里子の同期で参事官補佐の野立信次郎(竹野内豊)だ。野立は、警視庁に集まった記者に、「特別犯罪対策室」が科学捜査などの専門的捜査で凶悪犯罪に対応していくチームであることを説明した。 再び刑事として勤められることに喜びを感じつつ、絵里子は「特別犯罪対策室」に配属されることになった刑事たちと対面する。だが、エリートの集まりだと聞いていたそのメンバーは、朝起きられないために科捜研から放り出された木元真実(戸田恵梨香)、組織に属することに嫌気がさしている片桐琢磨(玉山鉄二)、生活安全課からやってきた警視庁一のうっかり者という異名を持つ男・山村啓輔(温水洋一)、やる気だけは人一倍ある新人刑事・花形一平(溝端淳平)、暴力事件を起こして組織対策課を追い出された岩井善治(ケンドーコバヤシ)と、お世辞にも精鋭とは呼べないような刑事たちだった。
「特別犯罪対策室」の大澤絵里子(天海祐希)は、部下の花形一平(溝端淳平)から犯罪系のサイトに、人を殺したと書き込む人物がいると聞く。この人物は、自ら“神”と名乗り、殺害したとする3人の女性の名前、現場の住所、遺体写真まで公開しているが、その中に、通報があったばかりの女子大生刺殺の情報もあった。別の2件も実在の事件であり、しかも、その“神”が警察発表より前に死亡した場所や状況などを書き込んでいることから、絵里子は連続殺人を疑う。 絵里子は片桐琢磨(玉山鉄二)、山村啓輔(温水洋一)、花形、岩井善治(ケンドーコバヤシ)に、別の2件の洗い直しを指示すると、木元真実(戸田恵梨香)を連れて女子大生の遺体発見現場へと向かった。 捜査員から、女子大生は心臓をひと突きにされ死亡したと聞いた絵里子は手慣れた者の犯行だと想像。しかし、真実は凶器の角度から、被害者が自分で刺したとしか思えないと言う。
大澤絵里子(天海祐希)は、女性誌『エピソード』の読者モデルが連続して暴行された事件を担当する。野立信次郎(竹野内豊)は、新たな被害者を出さないため、ほかのモデルに刑事を付けて警戒していると言う。が、そんな矢先、再び事件が起きてしまう。 3人目の被害者・樋口ゆかり(酒井若菜)は重傷ではないが、精神的なショックを受けていた。状況を察した絵里子は、警護のため木元真実(戸田恵梨香)を病室に残す。絵里子は、片桐琢磨(玉山鉄二)、花形一平(溝端淳平)、岩井善治(ケンドーコバヤシ)、山村啓輔(温水洋一)ら、「特別犯罪対策室」の刑事に事件の経緯を説明する。3人の被害者はナイフで脅され、手錠と猿ぐつわをはめられ暴行された。現場には、手錠などの遺留品が残されていたが指紋は検出されなかった。そんな中、野立が三上という男の情報を持ってくる。三上はモデルたちの行きつけの店の店員で、素行も悪く覚せい剤での逮捕歴もあるという。 ところが後日、三上の死体が発見される。現場に向かった絵里子は、鑑識から三上が自殺した可能性が高いと聞かされる。事実、発見現場には遺書らしきメモと死因となった塩化カリウムを打った注射器が残されていた。対策室に戻った絵里子は、事件は落着したと安堵する刑事たちに、三上は他殺だと言い放つ。科捜研の奈良橋玲子(吉瀬美智子)も、三上が手足を縛られた上、薬剤を注射され死亡したとの見解を示す。絵里子は、第1の犯行と、第2、第3犯行における相違点を指摘し、別の暴行犯の存在を推測する。