夏休みのある日、カケルは父さんを訪ねてゆく途中、弱っていた青い子馬を助ける。その不思議な生き物は雷獣と呼ばれる動物だった。「ありがとう、僕の名はブリンク。困った時は僕の名を呼んでください!」これがブリンクとカケルの出会い。そしてカケルが巻き込まれる大冒険のはじまりだった。
カケルの父親が謎の一団にさらわれてしまった。父を探すたびに出たカケルたちはグレイタウンという町で、人々に取り囲まれていた少女を助けた。娘はネリといい、高値の肉を町の人に売りつけている牧場主の娘だった。カケルとブリンクは、父親の手がかりをつかむためそのグレイ牧場へ向かうのだが・・・。
怪我をしたシャラク王子を助けたカケルたちは、このシャラクは、ローズ館のクイズに負けて命からがら逃げてきたと語る。ローズ館には可愛いけれど、とてもわがままなキララ姫という王女が住んでいて、館の7つのクイズが解けたものと結婚する、と宣言しているらしい・・・。
何故かキララ姫までがカケルたちに同行することになってしまった。わがままお姫さまのお守りは大変だとうんざりしてしまう一行は、次の国へ向かう途中、パトカーに追われるトラックを見つけ、少年トビと出会う。カケルたちはアイボリーの町にある高い塔に父親が幽閉されているらしい、という噂を耳にする。
父親を探すカケルの旅は続く。一行はキララ姫の叔父が治めるイエロータウンにやってきた。しかし美しい国だったはずなのに、そこは見る影もなく荒れ果てていた。カケルは、町の人から、父親がイエロー砦に連れて行かれたことを知る。駆けつけたカケルに砦の領主イエローストーン公爵は、鉱山跡に住む妖怪ドギツラを退治すれば、父親を返すと約束した。しかし--。
旅の途中、言い出したら聞かないキララ姫はみんなが止めるのも聞かず、名も知れぬ木の実を欲しがった。姫君に命ぜられてニッチとサッチが木の実をとると、何と中から子供が飛び出てきた。子供は不思議な力で、一行をのんびりした気持ちに変えてしまう。父親を探す切迫した気持ちがいきなり消えてしまったカケルたちだったが・・・。
モスグリーン男爵の領地は、年に一度開かれる大自動車レースに参加する車でごったがえしていた。カケルたちは優勝すれば男爵がどんな願いでもかなえてくれるというらしいのだが・・・。
欲しいものが何でも手に入るという夢のようなコバルトの島。その島で、ニッチとサッチは大金持ちになり、キララは素敵なドレスを手に入れた。そしてカケルは父親をついに見つけた。大喜びで父親の後を追ったカケルだったが、しかし、父・春彦の姿を見かけ、あとを追ったカケルは、やがてこの島の恐ろしい秘密を知る…。
砂漠の国、レッドバル。そこでは力の強さが一番大事な事とされていた。カケルはチッピという少年と出会い、チッピが、弱虫だという理由で、父であるレッド3世に親子の縁を切られてしまった事を知る…。
母親の病気を治すために、セピアの森に生えている「命茸」というキノコを取りに行くという、ポロンという美少女と出会ったカケルたちは、同じ森の奥に父・春彦が森の中へ連れさられたと聞いて、奥深い森へ踏み込んでいく…。
カケルたちは、突然現れた機械仕掛けの九官鳥に導かれ、テラスの町に到着した。そこには、赤、青、黄色の3つの太陽が浮かび、町の人々はとても親切でいい人ばかり。ところが、人々が急に疑い深くなったり乱暴になったりし始めた! 原因は太陽かもしれない--。
カケルたちは、悪者の町・アンバータウンにやって来る。ところが、着いてみるとそこは善人ばかりの美しい町。名前もパープルタウンに変わり、泥棒仲間から先生とあおがれる、クスネールも優しい老人になっていた。何が悪人たちの身に起こったのだろう--?
父親を捜してブラウンタウンへやって来たカケルたち。ところが、にぎやかなはずの町はなぜか静まり返っている。この町は、グロス皇帝の姪の誕生日プレゼントにされてしまうらしい。そして住人たちはプレゼントの城や列車を作るために連れて行かれたのだ。たったひとりの姫君のために大勢の人間が強制労働をさせられていると知ったカケルたちは・・・。
子供の町・レインボータウン。ここでは、大統領も先生も子供。学校は遊びの時間ばかり。食事はみんな甘口で、町には遊び場がいっぱい。子ども達の楽園だ。しかしそこは大人にとっては地獄も同然の恐ろしい場所でもあった・・・。
冒険家のロバートは伝説の光の箱船を捜し続けていた。彼と出会ったカケルたちはロバートから伝説を教えられる。昔恋人を闇の箱船で連れ去られた青年が、光の箱船にのって娘を助け出したという。闇の川に流された闇の箱船は、光の箱船だけが捜し出せるのだ。そして今、グロス皇帝は闇の箱船を手に入れ、父・春彦をそれに乗せようとしていた!
占いの町、ミントグリーンにカケルたちはやって来た。父親の行方を占ってもらおうとしたが、誰もまともに占ってくれない。すでにこの町にもグロス皇帝の手が回っていたせいだ。カケルは、少年ガロトの言葉に従って、ミント谷の大占星術師を訪ねることにした--。
「満月の晩に闇の箱船が現れる」占いでそう告げられたカケルたちはミルキーホワイトにやってきた。空に浮かぶ神殿の「浮かぶ砂」をニッチとサッチが盗んだために、カケルたちは神殿の下働きを命じられるのだが…。
闇の川に流された父・春彦を追って、カケルたちはエメラルドタウンにやってきた。この町はどこもかしこも花でいっぱい。「闇の花の種を追って行くと、闇の川にたどりつけるのよ」友達になったフラという女の子からそう教えられたカケルたちはエメラルドの森に踏み込んでいった--。
カケルたちは、ウルトラマリンの草原を捜しに行く。そこにいる闇のバクを見つけると闇の川のありかがわかるというのだ。ところが、その草原は、追いついてもすぐに逃げていってしまう。カケルたちは、そこでハンターのパズに出会う。パズは自分の息子が、闇のバクに良い夢を食べられて死んでしまったのだと語る。
ハービーグリーンの町はずれにさしかかった時、カケルたちのバスの前にかわいい動物チキチキが飛び出して来た。カケルがチキチキを助けてやると、町のチキチキ愛好家のメンバーが現れて、カケルは表彰されることになったのだが・・・。
カケルたちが旅の途中で出会ったヨザックは、枯れた花や木の病気を治す緑の医者だった。彼の仕事を手伝う事になったカケルたちは、植物がもう半年以上も枯れたままだというイエローオーカーの町に向かう。
一度入ったら二度と出られないと言われるグロス皇帝の牢屋があるプルシャンブルーの町。そこに父さんがいるかもしれない。カケルはそう思って町の入り口までやってくるのだが・・・。
バスの前に、4人の男の子が飛び出してきた。彼らがデイビーズグレイ村に光る石像を捜しに行くと聞いて、カケル達は一緒に行くことにする。ところが光る石像のある洞窟で、一行は地崩れのため離ればなれになってしまった。
カケル達は、海沿いのパールムー停留所に着いた。伝説によると、昔、ここにあったパールムーという島が大地震で沈んでしまったが、島の人々は海底に都市を作って今もそこで暮しているという。カケルとブリンクが海に近づいた時、グロスの手下のダサロが、突然大砲を撃ってきた。
バスにとつぜん虎が入ってきた。バスの中は大パニック。そこに現れたのが、ブラック・サーカス団の団長で、動物を自由にあやつる力をもつブラック。虎はサーカスのものだった。彼は丹波にあやまり、ブリンクの頭を撫でて去るが、その晩、ブリンクが姿を消してしまった。ブラックの魔法にかけられたのだ。
バスに不思議な蝶が舞い込んできた。それは、春彦の童話に出てくるホタル蝶だった。父さんの手がかりを得ようと蝶を追ったカケルとブリンクは、見知らぬ土地に来てしまう。そこにはグロス皇帝の別荘があり、ナナという元昆虫学者が、グロス皇帝に復讐するため、ホタル蝶を使おうとしていた。
キララ姫が謎の黒い騎士にさらわれてしまった。後を追ったカケルたちは、古いお城に行きあたった。中にはドン・キホーテの壁画があるだけ。その壁画の中の世界に入ってしまったカケルたちは、そこで黒い騎士との決闘に戦った者にキララ姫を与えるというおふれを聴いた。
グロス皇帝に指名手配されたカケルたちは、ワインレッドという町に逃げ込んだ。領主のパスツール男爵はカケルたちを招待するが、キララ姫が海で見つけた小さな鯨を見て顔色を変える・・・。
カケルたちはフリスビーという探偵を助けた。フリスビーはカケルのお父さんがオレンジストーンという場所に現れると言う。じつはフリスビーは、グロス皇帝の手下に操られたものまねの名人。オレンジストーンでカケルの仲間たちに化け、お互いの悪口をいってみんなを対立させてしまう。仲間の協力を得られなくなってしまったカケルだったが--。
カケルの父親は闇の城にいると分かったが、闇の城に行く道が分からない。しかし冒険家のロバートと再会し、手がかりがつかめた。ダークパープル湖の遺跡にある「真実の鍵」が闇の城への道を開ける鍵だという。
「真実の鍵」を手にしたカケルたちは、ゴールドアンバー谷に向かった。しかし途中で、ニッチとサッチが鍵を壊してしまう。2人は錬金術師マハマハに修理を頼むが、マハマハは鍵を横取りしてしまった。
スカイブルーの町の人々は、グロス皇帝を英雄とあがめ、カケルの父を極悪人と恐れていた。カケル達は、たちまち捕らえられてしまう。しかしキララ姫だけは、町の領主でいとこのカララ王子にものにされる。牢屋を脱出したカケルたちはキララの幸せを考え、キララを残していこうとするのだが…。
カケルたちのバスは闇の城をめざして走る。ところが突然バスは変な球体に飲み込まれてしまった。そこは、グロス皇帝に逆らった者が閉じ込められる闇の牢。そこで出会った錬金術師・リンジダは、そこ壁を破壊する機械を作っていたが、機械を動かすにはとてつもないエネルギーが必要だった。
闇の城は闇の海の向こう側。カケルたちは、渡し守のあやつる黄金の船に乗り込んだ。海の上で不思議な霧が船を包み、気が付くとカケルたちはきらびやかな都市に立っていた。しかし、丹波たちはなぜかカケルを目指して襲いかかる。
カケルたちは砂漠を歩き続け、大きな門にたどり着いた。するとカケルの耳に懐かしい父さんの声が…。カケルは父親との再会を喜ぶが、それもつかの間、春彦を追って黒い武者があらわれた。
カケルたちは闇の城へたどり着いた。勇んで城に乗り込むが、ホロ王子がさまざまな仕掛けをつかって襲い掛かってくる。物を溶かす水を吐き出す生き物みたいな部屋、闇の底に落ちていく迷路、永遠の闇に続く扉…。しかもキララはホロ王子の味方をしているようだ。
カケルの仲間たちが捕らわれる。ブリンクはみんなを助けようと電撃を出すが、逆にエネルギーを吸い取られるばかり。そしてついにブリンクも捕まってしまった!
カケルたちに、グロス皇帝の魔手が伸びる。階段が大蛇に姿を変え、カケルたちが倒したグロスの手下たちがゾンビとなって、カケルたちに襲い掛かってきた。牢の中でそれを見ていた春彦は、何も出来ない自分に苛立つ
グロス皇帝の正体--それはカケルの父・春彦自身だった。グロスは、春彦の悪い心だったのだ。動揺し、思い悩むカケルに、仲間たちは父さんの気持ちを分かってやれと言い残し、バスに乗り込んだ。父親を探す旅は終わった。冒険の終わり、それはブリンクと別れる時がきた、ということだ--。