「触れ得ざる者」キリコ・キュービィは、マーティアルの聖地であるアレギウムの根本聖堂へと侵入した。それを迎え撃つ「秩序の楯」たるテイタニア。 しかし、キリコはテイタニアとの闘いを放棄してフィアナのもとへと急ぐ。そんなキリコを執拗に追いかけるテイタニア。モンテウェルズは補助脳を使おうとしないテイタニアに、苛立ちを覚えていた。「触れ得ざる者」キリコの問題は、ギルガメスとバララントが注視する中、アレギウムが独力で解決しなければならない。そのためのネクスタントでもある。 ついにモンテウェルズは、強制的な補助脳の起動を命じる。補助脳に支配されたテイタニアの能力は圧倒的であった。次第に追いつめられていくキリコ。だが、ATから放り出されて朦朧とする意識の中、キリコが放ったたった一発の銃弾が、テイタニアの補助脳を撃ち抜いた。その奇跡を目の当たりにした者は、キリコの絶対的な存在を認めざるをえなかった。 重傷を負いながらも、フィアナのもとへ急ぐキリコ。もはやその行く手を遮る者はいない。しかし辿りついた先にキリコが見たものは、再凍結された姿ではなく、最後の力を振り絞って彼を迎えるフィアナの姿であった。PSとして寿命がわずか二年しかないフィアナがそれ以上生きるためには、冷凍状態であり続けなければならない、そのために、かつてキリコとフィアナは冷凍睡眠という半ば自殺的な行為を選んだのだ。だが、冷凍睡眠から覚めてしまった今、フィアナの運命は決定的なものとなっていた。そして、重傷のキリコの腕の中で、フィアナの身体は崩れ落ちていく。 アレギウム