40億年の進化が、ある技術によって覆ろうとしている。それが、狙った遺伝子を改変できる「ゲノム編集」だ。医療では、遺伝子の“手術”で難病を克服するという新戦略をもたらし、品種改良では、生産性が高い食物を圧倒的スピードで生み出せるようになった。私たちは、いわば「神の技術」を手にした一方で、どこまで自らの肉体を望むように作り変えていくのかという、倫理的な問題に直面している。私たち人類はどこへ向かうのか。