今から1400年以上前の6世紀、 日本に伝来したばかりの仏教をめぐってヤマト政権の二大勢力が激突した。 仏教を受け入れるべきと主張する名門豪族の物部氏と、 仏教を受け入れるべきではないと主張する新興豪族の蘇我氏である。 両氏族は激しくいがみ合い、 ついには日本初の宗教戦争ともいえる“丁未(ていび)の乱”に発展。 聖徳太子こと厩戸皇子を味方に付けた蘇我氏が勝利し、敗れた物部氏は滅亡した… と『日本書紀』は伝えている。 しかし、近年の研究によって意外な事実が明らかになってきた。 物部氏と蘇我氏の対立は仏教の受け入れが原因ではない? そこには欲望にまみれた権力者たちの陰謀がうごめいていた!? 物部氏を滅亡に導いたのは、皇室の大スキャンダルが起因? 推古天皇を激怒させた物部氏の蛮行とは!? 物語よりも刺激的な古代史ミステリー…今回はその謎に迫る!