「大学の間のことは、あまり覚えていない。知識は増えたが、思い出はない。」 2032 年京都。大学生になったカタガキナオミは二年次の終わり頃、研究室に入るのと同時に、大学真裏の築六十年のアパートで一人暮らしを始めた。 そこへ大学の先輩や同級生が部屋を訪ねてくるのだが -。