恐竜大特集。ティラノサウルスに続く第二回は、日本の恐竜が主人公です。実は今、日本は空前の恐竜化石の発見ラッシュを迎えています。群馬県では世界的にも珍しい巨大な肉食恐竜のキバが、北海道では草食恐竜の全身骨格が見つかるなど、新たな発見が相次いでいるんです。 中でも注目は、兵庫県の河原で10年前に見つかった化石。首だけで5メートル以上、全長十数メートルにも達した巨大恐竜「丹波竜」です。丹波竜は植物食の恐竜で、日本の陸上生物史上最大級の動物だと考えられています。これまでその生活は長く謎でしたが、2014年、丹波竜が世界で例のない新種の恐竜であることが判明、さらに、化石を詳しく調べた結果、のんびり動かない超スローライフを送っていたことも明らかになってきました。 しかし、当時の日本は、数多くの肉食恐竜が暮らす弱肉強食の世界。そんな過酷な世界で、丹波竜はどんな方法でスローライフを実現していたのでしょうか? 丹波竜研究の第一人者、兵庫県立人と自然の博物館の三枝春生博士によると、謎を解く鍵は「長い首と桁外れに巨大なお腹」だといいます。現代の生物に類を見ない独特の体型を活かして、厳しい時代を生き抜いた丹波竜。超高精細CGを駆使して、一風変わったのんびり生活に迫ります。