「老い」が書かれた70年代、消費社会が極まり生産性のない「老人」が疎外されているのに全く語られることはなかった。だからこそ「老い」をとらえ直す必要があるという。 ボーヴォワールは「第二の性」で女は社会的、歴史的に作られた存在だと論じ女性が社会のなかで搾取されていると説いた。同じ手法で「老い」に着手し老人もまた社会から疎外された存在であると説く。「老い」が書かれた1970年代、消費社会が極まり生産性のない「老人」が疎外されているのに、全く語られることはなかった。だからこそ「老い」をとらえ直す必要があるという。第一回は、人類にとって「老い」とは何かを考える。