マルクスが最終的に思い描いたコミュニズム。それは、水、土地、エネルギーなど私たちにとっての共有財産である「コモン」を市民の手に取り戻すことを目指したものだった。 晩年のノートや手紙を精読すると、マルクスが最終的に思い描いたコミュニズムは、水、土地、エネルギー、住居など私たちにとっての共有財産である「コモン」を取り戻すことを目指したものだということがわかる。第四回は、生産力至上主義として批判されてきたマルクスが、気候変動や環境問題といった喫緊の問題を乗り越えるビジョンをもっていたことを明らかにし、現代社会を生きる我々が何をなすべきかを具体的に考える。