1945年8月15日以降も本土決戦に突き進むという、ありえたかもしれない日本の未来を描く「地には平和を」は現代の豊かさが欺まんではないかという疑問をつきつける。 1945年8月15日以降も本土決戦に突き進むという、ありえたかもしれない日本の未来を描く「地には平和を」は現代人が得た豊かさが隠蔽や欺瞞(まん)の上に成り立っているのではないかという疑問をつきつける。その原点は小松左京の「戦争体験」にあった。第1回は、「地には平和を」を読み解き、「戦争とは何か」「今の日本は本当の豊かさを得ることができたのか」という現代人に突き付けられた問いを考えていく。