第3回は、作者ミッチェル自身の人生とも重ね合わせながら、その文体にも注目し、運命に立ち向かうスカーレットの力強い生き方の「明」と「暗」を浮き彫りにしていく。 不幸に陥らないためには手段を選ばないと誓ったスカーレットは、妹から資産家の婚約者フランクを略奪。また事業を起こし金の亡者と化す。順風満帆だった彼女だが、秘密結社KKKと黒人たちとの抗争に巻き込まれ命の危険に晒(さら)される。やがてその事件は自分たち家族を悲劇に陥れていく。どん底の中で手段を選ばずに生き抜こうとするスカーレットの生き方は今も賛否が分かれる。ミッチェルはなぜこうした人物像を描いたのか。