神谷美恵子がとりわけこだわったのは、「生きがい」が決して言語化できない何かであり、考える対象ではなく「感じられる何か」であるということ。生きがいの本質とは? 神谷美恵子がとりわけこだわったのは、「生きがい」が決して言語化できない何かであり、考える対象ではなく「感じられる何か」であるということ。神谷が生きがいをとらえようとするさまざまな言葉から浮かびがあるのは、生きがいが、他者のものとは安易に比較できない「固有のもの」であるということだった。第1回は、神谷美恵子が探求し続けた「生きがい」の多面的な意味を、さまざまなエピソードを通して明らかにしていく。