「水俣病」の真実の姿を世に知らしめようと書かれた名著「苦海浄土」。想像を絶する惨禍に見舞われたとき、人はどう再生し、生きぬいていくことができるかを学んでいく。 「水俣病」の真実の姿を世に知らしめようと書かれた名著「苦海浄土」。石牟礼道子がとりわけこだわったのは、言葉すら発することができなくなった患者たちの「声なき声」だった。そうやって石牟礼が記した言葉からは、苦しみや悲しみの底にあってもなお朽ちることのない何かがあることを私たちに教えてくれる。第一回は、想像を絶する惨禍に見舞われたとき、人はどう再生し、生きぬいていくことができるかを学んでいく。