「善人なほもつて往生をとぐ。いはんや悪人をや」。そこには「仏の目からみれば全てが悪人なのに、自身は善人だと思っている傲慢さはどうなのか」という親鸞の問いがある。 「歎異抄」の中で最も有名な一節「善人なほもつて往生をとぐ。いはんや悪人をや」。そこには「仏の目からみれば全てが悪人であるのに、自分自身は善人であると思っている傲慢さはどうなのか」という親鸞の問いがある。また一般的な社会通念では決して救われない人々に対して、全く異なるものさしを提示することで社会の底辺に置かれている人々が救われる原理を追求したのだ。「他力」「悪人正機」の深い意味を読み解く。