現存する日本最古の歌集「万葉集」。番組では、万葉集に収められている歌を、歌が作られた年代ごとに4期に分類、作風の変化を追う。第1回では、最も古い歌を紹介する。 最も古い、万葉集第1期に作られた歌では、詠み手は天皇や皇族たちだ。野で女に語りかける雄略天皇、朝鮮半島に向かう兵を鼓舞した額田王の歌などが有名だ。実はこうした歌が作られた背景には、言霊の存在がある。言霊とは、言葉に宿られた不思議な力のこと。古代の日本の人々は、言葉に対して特別な感情を抱いていたのだ。第1回では、万葉集の全体像についておさえるとともに、古代の人々が歌にこめた思いを明らかにする。