「秘すれば花」この言葉には人生における「戦略」が隠されている。世阿弥の人生は平坦ではなかったが常に戦略を持って行動していた。どんな方法を用いたのか、探っていく。 世阿弥にとって、舞台とは真剣勝負の場だった。そのため、どんな時でも、観客をあっと言わせる秘策を用意しておくべきだと記した。時の権力者や大衆の人気という不安定なものをつなぎとめるには、たとえどんなに大変だとしても挑戦を続け、マンネリに陥ってはならないと考えていたのだ。第4回では、難局に負けないために、戦略を持つことの大切さを語る。そして運命にめげずに前向きに生きるためには、どうすればよいのかを語る。