人間の願望は自己愛に源を発している。自分を認めて欲しいという思いは生きる力になるが、同時に現実を直視できないことにもつながる。第2回では自己愛とは何かを考える。 人間の願望は自己愛に源を発している。自分を認めてほしいという思いが、生きる原動力になっている。しかし自己愛は、時には自慢や嫉妬・羨望を生んでしまう。また人間は、自己愛によって現実をきちんと直視出来ないことが多い。耳の痛い真実は、身分の上下に関係なく、あらゆる人を傷つけるからだ。パスカルは、人間の考えることは常に自己愛によって、ゆがんでいるとした。第2回では、人間の自己愛について解き明かしていく。