新渡戸は、日本人が苦しい時にほほ笑むのは、自分の心の平衡を保つための手段なのだと記した。第3回では、日本人の忍耐力の源泉について、武士道からひもといていく。 外国人にとって、日本人の行動には謎が多く、誤解を生じやすい。新渡戸稲造が生きた時代、外国人の間では「日本人が苦しい時に、ほほ笑むのは鈍感だからだ」という指摘すらあるほどだ。そこで新渡戸は、武士にとって感情をむき出しにすることは、礼に反し、勇気のない行為に当たると解説。苦しい時のほほ笑みは、自分の心の平衡を保つための手段なのだと記した。第3回では、日本人の忍耐力の源泉とは何かを、武士道からひもとく。