2004年に放送された、「バーミヤンの少年」の続編。 アフガニスタン北部、バーミヤンの石仏がタリバン政権によって破壊された直後の2002年、英国人ディレクターのフィル・グラブスキーは8歳の少年ミールに出会う。当時、ミールは戦火を避けるため、家族とともに石窟のなかで暮らしていた。 グラブスキーは10ヶ月に渡ってミールとその家族の暮らしを撮り続け、「バーミヤンの少年」を制作。その後も足かけ10年間、紛争が続くアフガニスタンを何度も訪れ、ミールの成長を記録してきた。そして2011年、「バーミヤンの少年 10年の記録」を完成させた。 この作品は、屈託ない笑顔が愛らしかったミールが、アフガニスタンの過酷な日々の中で大人へと変わっていく成長の記録である。長引く紛争と貧しさの中、家族のために土を耕し、危険な炭坑で働き、ときに夢も将来も見失いながら深い苦悩を自らの身に刻んでいくミール。その姿を通して、アフガニスタンの真の現実を見つめる。 原題:The Boy Mir-Ten Years in Afghanistan 制作:国際共同制作 NHK/Seventh Art Productions (イギリス 2011年)