今年9月、イギリスのエリザベス女王が亡くなった。エリザベス女王は「王室外交」に力を入れ、国際政治の重要な局面で大きな役割を果たしてきた。女王は、「和解」「平等」という価値観を掲げ、英国内の強い反発の中で敵国・日本の昭和天皇と交流し、また、当時のサッチャー首相と対立しても南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離と差別の制度)の撤廃に尽力した。波乱に満ちた在位70年を、元側近たちの証言からひも解いていく。