体中の臓器がお互いに情報を交換することで私達の体は成り立っている。そんな新しい「人体観」を、最先端の電子顕微鏡映像やコンピューターグラフィックスを駆使して伝える、シリーズ「人体」。第4集のテーマは“腸”だ。毎日の食事から栄養や水分を大量に体に取り込む消化・吸収の要だが、じつは私たちを万病から守る全身の「免疫力」を司っていることが、最新研究から明らかになってきた。なんと全身の7割もの免疫細胞が腸に集結し、いま話題の「腸内細菌」たちと不思議なメッセージをやりとりしているというのだ。ひとたび、腸での免疫のバランスが崩れ、免疫細胞が暴走を始めると大変なことに。花粉や食べ物、自分の体の一部まで「敵」と誤って攻撃し、さまざまなアレルギーや免疫の病を引き起こしてしまう。どうすれば、腸内細菌が出す“メッセージ”を活用してこの暴走を抑え、アレルギーなどを根本解決できるのか。最先端の顕微鏡映像や高品質のCGを駆使して、知られざる腸の力に迫る。