関東大震災の記録映像には、致命的な欠点があった。混乱の中の撮影で、撮影場所や時間が不明なものが多かったのだ。私たちは、その映像を高精細・カラー化。すると建物の形、看板、影、そして人の表情が鮮明に浮かび上がった。それらを手掛かりにワンカットずつ撮影場所と時間を特定した。一級の歴史資料として生まれ変わった映像に加え、生存者の生々しい証言音声、科学的知見も駆使しながら、百年前の巨大災害を追体験していく。