様々な時代から集められた無垢な少女達は、香川の讃州中学にある勇者部に所属し、平和を守る御役目についていた。ある日、部長の風のひと言によって、彼女達は一丸となって特別なうどんを作ることになった。
皆の手本となるため、うどんの試作を始める元祖勇者部。料理の得意なメンバーが2人もいるため、今日で『勇者部うどん』が完成してしまうのではと、安易な考えに笑い合っていたが、その時……事件は起きた。
張り切ってうどんをこねる3人の友奈達。だが、力が入りすぎたのか、思ったより生地が硬くなってしまった。考えるより即行動がモットーの友奈ズは、彼女らにしかできない手段でこのピンチを切り抜ける。
温泉に入り、うどんの気持ちになっていた若葉と球子。うどんとは何ぞやと、勇者部うどんの方向性を模索する若葉に対し、球子はそれどころではなかった。何故なら目の前にはそびえ立つ名峰が連なっていたのだから!
小学生と中1で構成される年少組のお泊まり会。そこでもやはり話題は勇者部うどんをどうするか。美味しいこと、見た目が良いこと等、様々な意見を出し合い、ついに最高のうどんが完成する……?
四国が世界となった神世紀では、うどんこそが主食で国民食。しかし、過去の日本各地から召喚された勇者の中には、蕎麦派やラーメン派も確実に存在していた。これで争いが起こらぬ訳もなく……。
料理スキルが高くない、防人組リーダー楠芽吹。勇者部うどん開発で役に立てないのではないかと嘆くが、仲間の導きで自分にしか出来ない事があるのだと気付く。防人も立派な勇者部員に違いないのだ。
勇者部に所属する巫女という存在。彼女達もまた、勇者部うどんの開発には頭を悩ませていた。この世の神である神樹から神託を得る能力を活かし、至高のうどんを導き出そうとするが、そこへ助っ人が乱入した!
無垢な少女ばかりが集っている勇者部において、自身の歪みを認識している勇者、郡千景。過酷な生い立ちゆえに歪さを拭えぬ彼女を救ったのは、ごく簡単な呼びかけと、真っ直ぐな瞳。ただそれだけだった。
うっかり『何か』を泉に落としてしまった勇者部員。その共通点が導き出すファンタジーなカオス。それは童話でもあり、バイオレンスでもあり、謎に満ち溢れた不可思議な出来事であった。
確固たる理念を持って勇者部うどん開発に臨む国防仮面達。だが、質素倹約を旨とする彼女らの前に立ち塞がったのは、絢爛豪華ワガママ不遜、チョメチョメ上等を地で行くあのダークヒロインだった!
ついに評決の時を迎える勇者部うどん。だが、そもそも曖昧で定義もない一杯を決めかねる面々。果たして『勇者部うどん』に相応しいうどんとは何なのか。勇者達はこの難題に決着をつけられるのか!?