ピアノを弾かせてほしい、と健が突然、直に頼みにくる。 博人は直に、今度こそ受け取ってほしいと五千万円の小切手をさしだす。健の音をより多くの人に知ってもらいたい、と援助の手をさしのべようとする。 ある夜、直の態度に健は動揺する—自分に記憶があることに気づいているのではないか…。