野々宮恭子(松井玲奈)の前に、美貌の女性・蒲生美智留(内田理央)が現れる。 「よく17年間も逃げ続けられたわね」 美智留は恭子の従姉妹にあたり、二人には過去に決して人には話せない秘密があった。それを理由に恭子は美智留から逃げ続けていたのだ。 最初の依頼人は、大手都市銀行に勤める鷺沼紗代(小島藤子)。仕事のストレスから高級ブランド品を買い漁って多額の借金をしてしまった紗代に静かに嗤う美智留。 「あなたの敵は誰ですか?銀行に責任を取ってもらえばいいんです」 美智留の巧みな言葉に煽られた紗代は、架空口座を作って銀行からの横領を始め、借金を一度は完済するが…。 今、史上最恐の悪女ミステリーが幕を上げる。
元商社マンで無職の夫・古巻登志雄(黒田大輔)と二人の娘と暮らす主婦・古巻佳恵(青木さやか)。 「小説家を目指す」と仕事をせず日夜部屋に籠る登志雄に代わり、家族を支えるためパートに家事にと身を粉にする佳恵は、経済的・精神的に追い込まれ、蒲生美智留(内田理央)のコンサルティング会社に向かう。 無職の夫を擁護する佳恵に対し美智留は、自分に嘘をつかず夫の現実と向き合うよう巧みに助言する。 美智留によって目覚めた佳恵が見たのは、作家志望を口実に現実逃避するばかりで一向に小説も書かない、何の役にも立たない夫、登志雄の姿だった。 ついに心と体が限界を迎えた佳恵は、美智留の助言に従って登志雄の生命保険を増額し…。
夫の古巻登志雄(黒田大輔)が商社をリストラされ、作家を目指すと家に籠ってから2年。 家族に尽くし続け疲れ果てた主婦・古巻佳恵(青木さやか)は、自分の苦しい境遇を理解し巧みな助言を与えてくれる蒲生美智留(内田理央)の言葉に導かれるまま、役立たずの登志雄に対してバスタブで溺死に見せかけた保険金殺人を試みる。 しかし、バスタブの底から息を吹き返した登志雄は…。 果たして、保険金殺人は成功するのか!?そしてその先に待ち受ける佳恵の地獄とは!? 一方、依頼人を泥沼に落とし込んでいく美智留に恐怖を覚え、また中学時代の美智留との秘密から逃げられず怯える野々宮恭子(松井玲奈)の前に、刑事・麻生(大東駿介)が現れて…。
「まさに自業自得ですね!」の決め台詞と共に、今もっとも注目を集めるネット言論界のニューヒーロー・神崎ドグマ(宮田俊哉)。 ライブ配信の討論番組「言論クラッシュ」に出演し、極論と暴言で討論をぶち壊した挙句、テーマそっちのけで相手の弱みを暴露して貶めるスタイルで、ネット民からは“神”と崇められている。 そんな彼の背後には蒲生美智留(内田理央)がいた。 美智留の力で「言論クラッシュ」に出演したドグマは、美智留の指示通りの極論と、野々宮恭子(松井玲奈)の調べた暴露ネタで討論相手を叩きのめし続け、ネット民の支持を高めていく。 しかし、その先にある美智留が仕掛けた策略で、ドグマはやがて破滅への道を歩き始めることに…。
刑事の麻生(大東駿介)から美智留の父親の死の真相を知らされた野々宮恭子(松井玲奈)は、蒲生美智留(内田理央)に暫く自分の実家で共同生活することを提案。美智留は了承する。美智留のマインドコントロールから解けた恭子には、ある決意があった…。 恭子の実家では、就職活動に失敗した弟・弘樹(前田拳太郎)が、両親と3人で暮らしながら、父親が経営する産廃処理場を手伝っていた。小遣い程度の給料しかもらえない上、父には仕事の失敗を叱責される毎日。弘樹は、徐々に家族への不満を募らせている。 そんな中、恭子が美智留を連れて実家に帰ってきたことにより、奇妙な共同生活が始まる。恭子は弘樹の境遇に同情的に接するが、美智留も弘樹に近づいてくる。二人にはそれぞれの思惑があって…。
刑事の麻生(大東駿介)の執念の捜査により、ついに殺人などの疑いで逮捕された蒲生美智留(内田理央)。「稀代の悪女」による犯行とマスメディアが騒ぎ立てる中、日本中が注目する裁判がついに幕をあける。 美智留が依頼した弁護士・宝来兼人(袴田吉彦)は真っ向から無罪を主張。それに対し検察は、神崎ドグマ(宮田俊哉)を始め、これまで美智留によって地獄に堕とされた人々を証人として呼ぶ。しかし、証人たちの口から語られたのは、検察が全く予期しなかった美智留に向けられた異常な言葉の数々だった…。 そして、予想外の展開を見せる裁判はさらなる衝撃の結末へと向かっていく。 果たして美智留を待ち受けるのは地獄か、それとも…。