ユニオンによるパラダイムシティへの空爆が始まった。それはまさに、ゴードンの著した『メトロポリス』の描く光景そのものだった。そこに立ち上がるビッグファウ。ドロシーのメモリーディスクを利用したインターフェイスで、コア・メモリーを内蔵したメガデウスとして甦ったのだ。 その頃、地下に作られた記憶のステージで、エンジェルは呆けたように腰掛けているゴードンと再会。更に、母親の口調で語りかけてきたのはヴェラその人であった。己と元老院議員の遺伝子のメモリーを再生するために、ゴードンが栽培した“トマト”の中で、不適合種として切り捨てられたものこそ、自分やエンジェル、そしてユニオンだと語るヴェラ。エンジェルはヴェラに銃口を向けるが、逆にヴェラに鞭打たれてしまう。スーツの背中が裂け、羽跡のような痣に傷跡が重なって行く。それを止めたのは、ロジャーだった。「お前も我等と同じく人工栽培の出来損ない!」と罵声を浴びせるヴェラに、ロジャーは生まれと一人の人間の生き方は別物であると力強く言い放つ。 その時、ゴードンが明瞭な口調で真実を語りはじめす。