ある朝、東城医大病院心療内科の特別愁訴外来担当医・田口公平(伊藤淳史)は、路上のゴミ置き場で男性の遺体を発見。刑事の玉村誠(中村靖日)とともに現場に駆けつけた警察の嘱託医は、路上生活者とも見える男性の服装から事件性のない“衰弱死”と断定した。 だが前夜、現場で不審な男たちを目撃していた田口は、CTやMRIで撮影して遺体を傷つけずに死因を調べるAi(死亡時画像診断)での検死を提案。まもなく、東城医大のCT室で検査された遺体から不審な点が見つかり、法医学教室の准教授・笹井スミレ(小西真奈美)が司法解剖を行うことになった。その結果、男性は“溺死”と判明。何者かが別の場所で溺死させ、路上に遺棄した殺人事件である可能性が浮上する。 同じ頃、厚生労働省では、白鳥圭輔(仲村トオル)が警察庁情報統括室の室長・斑鳩芳正(高橋克典)、法医学の教授らを前に、東城医大に初の「Aiセンター」を設立する計画を報告していた。白鳥は、死因不明で発見される遺体がほとんど司法解剖されず、死因や事件性の有無が慎重に究明されないまま“心不全”として処理されていると指摘。死因のわからない全ての遺体にAiを行うセンターの必要性を説く。 ところが、斑鳩と教授らは猛烈に反発。Aiで死因が特定されるようになれば、法医学の解剖は存在意義をなくし、警察の捜査も威信を失うのだ。さらに、白鳥がセンター設立のために東城医大放射線科の准教授として招いたAiの第一人者・島津吾郎(安田顕)が「警察が見過ごしてきた犯罪を、我々医療の技術で明るみにしてやれる」と斑鳩を挑発。その傲慢な態度に斑鳩は