その日、東城大学医学部付属病院の心臓血管外科では、バチスタ手術―拡張型心筋症を心臓移植ではなく、肥大した心臓を切り取り小さく作り直すことで治療する極めて難度の高い手術―が行われていた。執刀医の桐生(伊原剛志)を中心とする7人の「チーム・バチスタ」は、その手術で成功率100%を誇っていたが、ある時から3例立て続けに患者がオペ中に死亡する「術中死」が起きてしまう。 同じ頃、心療内科特別愁訴外来の診察医・田口(伊藤淳史)は、患者の訴えに辛抱強く耳を傾けていた。そんな田口に、ベテラン看護師で病院の情報通・藤原(名取裕子)が、病院長が呼んでいると告げる。病院長の高階(林隆三)は田口に意外なことを申し出た。チーム・バチスタ一連の術中死の原因を探ってほしいというのだ。