「大好きがいっぱいの町、なので」...瀬戸内の町、竹原に引っ越してきた写真が大好きな楓は幼馴染のかおると一緒に学校に通っています。 引っ込み思案な楓はこの町ではかおるは唯一の友達です。 学校の帰りに、壊れてしまっていた父親の形見のカメラ「Rollei35s」を取りに写真屋さんに行きました。 写真屋のオーナーは楽しい気持ちになれるからと楓の写真をとても気に入っていて、お店に飾っています。そこで楓は、写真をじっと眺めていた麻音、そしてのりえと出会います・・。 「水色のちっさな切符、なので」...楓、かおる、麻音、のりえの4人は写真屋さんで出会ったことをきっかけに仲良しになり、 今日は将来の夢についてみんなでおしゃべりをしていました。 学校の帰りに楓の母親が働いている喫茶店にみんなで寄ることになり、喫茶店でくつろいでいると、 楓に一枚の手紙が届いていたことを母親に告げられます。 その手紙の送り主は楓が憧れている写真家の志保美りほ。 そして手紙には下蒲刈で行われるりほの個展への招待券が入っていました・・。
「みんなで歩けばハッピー、なので」...ある日、楓は香が幼稚園の時に描いた絵を見つけました。 たまゆらが写ったお父さんの写真の場所と同じかもしれないと思う楓でしたが、 かおる、のりえ、麻音もその場所がわかりません。 そんなときかおるの姉のさよみがその場所に心当たりがあるからと、 みんなをつれて出かけることになりました。 電車に乗って、バスに乗って、普通の女子高生にはハードすぎる道を みんなへとへとになって歩きますが、その先にあった素敵なものは… 「それはあの日のこと、なので」...楓、かおる、麻音、のりえの4人は、楓とかおるが出会った小さな頃の話や さよみの写真の腕前の話をしながら学校の図書館で一緒に勉強をしています。 そしていつものように日の丸写真館により、みんなでcafeたまゆらに行くと、 そこには楓が尊敬する写真家の志保美りほが遊びに来ていました。 上手に写真を撮ることにこだわり始めていた楓は志保美の言葉に気持ちがちょっと救われたわけです。 そして、ふたたびさよみがみんなを連れて行く日がやってきます。
9月、楓たちは沖縄に修学旅行にやってきました。みんなでお土産物を見て盛り上がっている中、いつもより1つだけ足りないものがありました。それは、麻音が体調を崩して修学旅行に参加できなかったこと。 修学旅行から帰ってきて、楓たちは麻音のお見舞いにやってきました。留守番も楽しかったと気丈に振る舞う麻音でしたが、のりえは、麻音の修学旅行の想い出を描くためのスケッチブックを見つけてしまうのでした。そんな時、楓が1つの提案をします。それは、もう1度みんなで修学旅行にいくことでした。
写真が好きな女子高生の楓は、友人のかおる、のりえ、麻音と共に高校3年生に進級。写真部はかなえ先輩が卒業するも、新しい仲間も加わり、活気に満ちた日々を過ごしていた。そんな中、楓たちは1年後に迫った卒業を意識し、将来の夢や進路について考え始める。そして楓には、ある気持ちが芽生え始め……。
高校3年生の初夏を迎え、校内では卒業後の進路についての話題が飛び交うようになる。ある日、ひょんなことからのりえが大好物であるスイーツを作ったり、食べるのを封印することを宣言。さらに、決めていた卒業後の進路を白紙に戻してしまった彼女を、楓、かおる、麻音は心配する。そんな中、楓たちはお好み焼きほぼろの店主ちもから、あるイベントを立案してほしいと頼まれる。「私たち展」を成功させたかおるは、その依頼を引き受けるものの……。
高校3年の秋が訪れ、同級生の志望校が決定していく状況で、麻音は興味のあることが多すぎて進路を決められずにいた。家業の旅館のどか亭を継ぐことも夢の一つだったが、父親は麻音を旅館の跡継ぎに考えていないことがわかる。竹原の町並み保存地区が竹灯りでライトアップされる「憧憬の路」の日、楓が愛用しているカメラで父の形見でもあるローライ35Sが故障してしまう。写真館の店主は簡単に直せると言うが……。
高校を卒業して別々の学校に通うことになっても、大好きな町・竹原で、大切な友達と過ごす時間は変わらないと思っていた楓。しかし、かおるに言われた言葉で、自分の本当の思いに気づき…。4人での新たな想い出も積み重ねながら、卒業のときが近づいてくる。