北の大地に生きる羊飼い・酒井伸吾(49)。育てた羊のラム肉は洞爺湖サミットのメインディッシュを飾り、三つ星など名シェフたちからも絶賛される。羊毛も高品質ウールとして人気だ。極上の羊を生み出す酒井の口癖は、「羊と相談」「羊に聴く」「羊が教えてくれる」。遊牧民のような自給自足の暮らしを夢みて、まっさらな大地に自らの手で牧場を作り上げ、20年。北海道の美しい四季の中で、命と向き合う10か月の記録。